2日目の午前中には、ヴァン・モリヴァン設計のオリンピックスタジアムと川辺直哉設計のプノンペンSAプロジェクトの見学をしました。
オリンピックスタジアムはヴァン・モリヴァンがアジ第三回アジア球技大会のために設計した競技場である。8000人収容の屋内競技場と7000人収容の屋外競技場、4000人収容の水泳競技場などが配置されています。天候が良くなかったこともあり、主に屋内競技場の方を見学しました。
外にそり出ている外見は実際見ても迫力があり、近くで見てもそのデザイン性に見惚れてしまいました。自分が動くごとにその三角形が面白いように空間に動きを与えているように感じました。屋内に入るとまた外見とは一変し、階段やルーバーの隙間から光が漏れ、ライトをつけていないくてもほのかに明るい空間が綺麗でした。観客席は思ったよりも狭く、競技をするフィールドと観客席もすごく近いなと思いました。しかし客席もスタジアム自体もほどコンクリートで作られているのにも関わらず、光の入り方などによってここまで空間が綺麗で面白いものになるんだなと思いました。本当に見学できてよかったです。
プノンペンSAプロジェクト(TAMASA)は、カンボジアの観光客も年々順調に増加している中つくられたサービスアパートメント&ホテルです。現地の人が使うというよりかは、外国からカンボジアに訪れた観光客やビジネスマンをターゲットにしています。
実際にそこを経営してるタマホームカンボジアに勤める武智さんにお話を直接伺うことができました。「お客様と地域の人を結ぶ」「企業をする人たちが集まる」ような場所を目指し、1階にはおしゃれなカフェスペースが作られています。実際に見学した日も、いろいろな国籍の人たちがそこを利用していました。運営するにあたっては、やはり日本と現地の人では文化の差があるらしく、そこで何が大切なのかを伝えることが大事だということをおっしゃっていました。
建物の中も見学させていただきました。部屋の中はもちろん家具やコモンスペースに至るまで、心地よい空間で作られていました。日本の建物ほどコストをかけられないこともあってか、コンクリートの素材がむき出しではありましたが、それもまたいい味があっておしゃれだなと思いました。(奥村)
後半はひろしまハウスとコワーキングスペースの見学を行いました。
ひろしまハウスでは現在、4つほどの教室を使って小学校が開かれています。
この小学校には、日本の絵本をクメール語に訳したものが置かれていたり、英語・クメール語と一緒に日本語の勉強をするなど、積極的に日本を取り入れた教育が行われていました。カンボジアでは外国語を話せる人材が重宝されるため、このような教育が取り組まれているそうです。
ひろしまハウスは外から見ると煉瓦造りであることが特徴的ですが、中に入ると、エントランスから大きな吹き抜けに向かって長い柱が何本もまっすぐ伸びており、上を見上げると圧倒されるような雰囲気がありました。
お話を聞いた後は、小学校の子供達と遊びました。ひろしまハウスのエントランスは決して広い場所ではありませんでしたが、子供達それぞれがサッカーや風船遊びをして元気に走り回っている姿に、とても元気を貰いました。
次に、コワーキングスペースの見学を行いました。
もともと倉庫だった場所を利用しているので、躯体のみを残した広い空間の中に、部屋や壁を作って空間を区切っています。東京で見学したような、オフィスビルに入ったコワーキングスペースよりも、天井が高く自然光もしっかりと入るため、開放感がある空間となっていました。貸しオフィスも近々開かれるそうです。登録者は自転車を自由に使うことができ、施設の行き来がしやすくなっていました。また、施設の中にはトランポリンができる場所やスケートボード場があり、一風変わった息抜きの場が用意されているなと感じました。
帰路にプノンペンタワーの屋上のバーで乾杯して、無事2日目を完了しました。(櫻井)