3次元計測技術を活用した敷地計画に関する研究

3次元計測技術は、数十年の歴史がありますが、建物と屋外空間の総体としての建造環境のデータ計測は、比較的新しく開拓された分野です。その一つの方法は、3次元スキャナーを用いる方法で、近年は非接触型レーザー3次元スキャナー(3D点群スキャナー)を中心に、計測機器の小型化や処理ソフトウェアの高性能化とともに普及が進み、高速に高精度の3次元情報が取得できるようになりました。もう一つの方法は、フォトグラメトリーという技術で、汎用のデジタルカメラで対象物の周囲を取り囲むように多数の写真を撮影し、写真測量の原理を応用したソフトウェアにより画像を処理して、3次元データを取得することができます。
これらの計測技術を活用して、地形、樹木や建築物などからなる建造環境を正確に計測し、その成果物を活用して敷地計画など建築デザインに応用する研究を行っています。図面化が難しい複雑な自然環境や高低差のある敷地を対象とした分析や設計シミュレーション、図面のない歴史的建造物の計測や保存・再生計画のスタディ、密集市街地などの課題の解消のための手法開発、などを視野に入れて研究を進めています。



大学キャンパス -校舎跡地と中庭- /3D点群スキャナー
[こちらから別ウィンドウで開きます]



Sプロジェクト -現況計測と3Dモデルの合成- /3D点群スキャナー + 3Dモデリングソフト
[こちらから別ウィンドウで開きます]



生田キャンパス -植村直己記念碑- /フォトグラメトリー
[こちらから別ウィンドウで開きます]



内村鑑三記念今井館教友会(注1)
[こちらから別ウィンドウで開きます]

・右上の”points(m)”の数値を右方向へ大きくすると、より鮮明な表示になります。

注1:内村鑑三記念今井館教友会は、株式会社オフィス山原と株式会社ディーディーティーとの共同計測による成果物から作成しました。