研究プロジェクト

3次元計測技術を活用した敷地計画に関する研究
3次元計測技術は、数十年の歴史がありますが、建物と屋外空間の総体としての建造環境のデータ計測は、比較的新しく開拓された分野です。その一つの方法は、3次元スキャナーを用いる方法で、近年は非接触型レーザー3次元スキャナー(3D点群スキャナー)を中心に、計測機器の小型化や処理ソフトウェアの高性能化とともに普及が進み、高速に高精度の3次元情報が取得できるようになりました。もう一つの方法は、フォトグラメトリーという技術で、汎用のデジタルカメラで対象物の周囲を取り囲むように多数の写真を撮影し、写真測量の原理を応用したソフトウェアにより画像を処理して、3次元データを取得することができます。
これらの計測技術を活用して、地形、樹木や建築物などからなる建造環境を正確に計測し、その成果物を活用して敷地計画など建築デザインに応用する研究を行っています。図面化が難しい複雑な自然環境や高低差のある敷地を対象とした分析や設計シミュレーション、図面のない歴史的建造物の計測や保存・再生計画のスタディ、密集市街地などの課題の解消のための手法開発、などを視野に入れて研究を進めています。

混住型学生宿舎(混住寮)に関する研究
現在、大学の国際化が急速に進展しており、多様な留学生の 受け入れをはじめとした、国際的な教育学習環境の整備が求められ ています。その中でも、日本人の学生と留学生が生活を共にしながら学ぶ場としての混住型学生宿舎(混住寮)がグローバル人材を育成する場として注目を集めています
留学生と日本人学生が共に生 活する混住寮を適確に計画し運営するためには、建築学(建築計画)の視点と教育学の視点を融合して研究を進める必要があります。国際日本学研究科の横田研究室とも連携して、スーパーグローバル大学創成支援の採択大学における先導的な混住寮事例などを中心に調査・研究を行なっており、教育的効果の高い運営方法と建築計画の手法の探求進めています。

折れ垂木を用いた屋根架構の開発
都市圏の市街地では良好な住環境を保護するためにかけられている厳しい日影規制が設けられており、この集団規定に準拠するために第1種低層住居専用地域などでは建築物単体の軒高が制約を受けることになります。
そこで、集団規定に準拠しながら、断面計画の自由度と豊かな室内環境を可能とする手法の一つとして、屈曲した形状をもつ垂木(折れ垂木)を用いた屋根架構を構想しました。そして、「生田4丁目の住宅」の屋根架構に採用するための折れ垂木を、明治大学建築学科木質構造 野口研究室と共同で研究・開発しました。

その他のプロジェクト(作成中)