5月29日は大学院「建築計画特論」の授業を聴講・参加しました。千葉大学柳澤要先生の学校建築の計画と実践に関する講義の後に、本年4月から共用開始された府中市立府中第八小学校の見学に参加しました。
配置された家具を実際に使う研究室メンバーの藤橋君
久米設計さんと府中市の職員さんから、どのように設計を進めていったのかのガイダンスを受けた後に、建て替えがされた学校施設を見学をさせて頂きました。
ここで行われていた設計上の工夫としては、学年ごとのユニットで教室の計画を変えているというものでした、具体的には、低学年の教室においては他の学年との関わりを減らし、教室ごとで集中できるように設計されており、一方で高学年になると、他の学年との関わりを増やし様々な人間関係を構築できるように設計されていました。児童の荷物収納などは廊下に設けることで、教室内の空間を広く利用できるようになっていた。近年では、学校が廃校になってからの運用などもあり、その際に改修を行わずに建物の運用を行えるように、窓の高さにも工夫がみられた。児童の本離れも近年の問題の一つであり、今回の小学校では学校の中心に図書室と調べ学習室を一体化した「メディアセンター」を配置していましたた。なるべく多くの児童が利用できるよう、校舎の中央部分にあたる2階に計画されていました。
学校は地域との関係性も重要で、災害時などは特に避難場所としての役割を担うこともあります。よって、その際に要介助者(妊婦さん、高齢者)で、体育館での避難生活を送るのが困難な方が使えるように、調理室の隣には和室も計画されいました。今回は、普通では見学できないような場所も見学でき、多くの学びを得る事ができました。今回このような機会をくださった府中市の職員の皆様、設計についての貴重なお話をしてくださった久米設計様、府中市立府中第八小学校の皆さん、本当にありがとうございました。
(矢野)