国際シンポジウム「レジリエンスと建造環境」[報告]

5月11日(土)に、アメリカ建築家協会日本支部(AIA Japan)フロリダ国際大学(FIU)共催の国際シンポジウム「レジリエンスと建造環境」が明治大学アカデミーコモン2階会議室で開催されました。本研究室を主宰する田中友章もAIA Japanの理事として同じく4月から本学の特別招聘教授にお迎えしてジョージ・国広先生とともに本企画に関わり、合わせて当日はパネラーとして登壇しました。

シンポジウムには、国際プログラムで来日中のFIUの学生やフィリピンのデ・ラサール大学 DASMARIÑAS校(DLSUD)の学生など100名を越える来場者がありました。現在地球規模で進行している気候変動やそれにまつわる災害などに対して、各地でどのような取り組みがなされているかについて、国内外の登壇者から都市デザイン、建築計画・設計、ランドスケープなどの拡がりのある関連領域の専門家9名の専門家からとても興味深い発表がありました。田中は、現在研究室で川崎市立南原小学校を中心に取り組んでいるエコシティたかつ「小学校敷地丸ごと3D化プロジェクト」について発表しました。これらは、多分野の専門家がどのように連携して行くかが今後のカギになりそうですが、基調講演を受けた2つのパネルディスカッションでは、多角的に今後の方向性を議論することができました。

また、終了後にランチをとった後、リバティタワーに移動してDLSUDの学生たちに日本および本学の建築教育についてミニ・レクチャーを行いました。DLSUDの教員と学生約80人が5日間のスタディツアーで東京を訪問するタイミングに重なったため、このような形でAIA Japanや明治大学の取り組みを発信することができました。学生たちも興味深く聞いてくれて手応えも上々でした。これからはアジアが一つの高等教育圏として学生のモビリティを高めて建築教育を行う時代に入りつつあることを実感しました。