ゼミ旅行最終日(5日目)は、朝に、滞在したホテルHARBOUR PLAZA 8DEGREESを出発し、西九龍文化地区にあるM+に向かいました。
M+は、20世紀・21世紀の視覚芸術をテーマにしたアジア初の美術館で、ヘルツォーク&ド・ムーロンがTFPファレルスおよびアラップと協力して設計した建築物です。広大な展示スペースがある低層部と、細い塔状の高層部によって逆さまのT字型をしていて、香港のラウンドマーク的建築物となっています。
美術館の展示は6つの構成で成り立っており、スイス人のコレクター、ウリ・シグが寄付した中国の現代美術作品がコレクションの基礎を形成しています。展示物では、絵画も多くありましたが、家電などの電化製品や新聞紙、生活雑貨など様々なものを用いた芸術作品が多く展示されていて、どのように作り、何を表現しているのかなどに対して、興味を惹かれました。展示物の中には、1988年に倉俣史朗がデザインした新橋の寿司屋「きよ友」が、2004年に閉店後、M+内に移築され、展示されており、中に入ることができ、日本の伝統とモダンさが同居する寿司屋を体感することができました。また、草間彌生さんの展示も行われており、展示室のすべての壁がガラスになっており、草間彌生さんの世界観に呑まれる作品でした。
M+見学後は空港に移動しました。香港国際空港の第一ターミナルは、イギリスの建築家ノーマン・フォスターが設計したもので、最小の材料で最大の容積を覆うという考えから生まれた弧を描き連続した屋根がのアーチ型立体トラス構造が特徴の建築物です。
空港内ではトラス構造によって生まれた大規模開口や設備を床下に収納したことで生まれたトップライトによって、光が差す明るい空間になっています。搭乗ゲートまでの道のりにもノーマンフォスターの考えが現れており、交通システムなどによって、利用客の移動が簡単になるように設計されていることを体感することができました。
5日間のゼミ旅行では、香港の様々な建築物を見たり、様々なことを見学することができたりと、とても良い経験をすることができました。この旅行に関わって下さった方、ありがとうございました。
秋からは卒業設計・研究に本腰です。今回の経験やこれまでの集大成を形にできるようメンバー一同、計画的に取り組んで参ります。
(藤橋)